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日本人夫妻が経営する生チョコ店、ノースバンクーバーに移転 増床で新製品も

ワークショップの参加者たちにカカオ豆について説明する「Coconama Chocolate」の浜本香代子さん

ワークショップの参加者たちにカカオ豆について説明する「Coconama Chocolate」の浜本香代子さん

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 2010年12月にリッチモンドにオープンして以来、店頭販売だけでなく、ファーマーズマーケットや日系コミュニティーのイベントでのブース出店などを中心に販路を広げ、「日本のおいしい生チョコ屋さん」として人気を確立してきた「Coconama Chocolate」(264 East 1st St., North Vancouver、TEL 604-770-1200)が、ノースバンクーバーに今夏移転オープンした。

新商品「COCO-LABO」は、カカオ豆の産地と配合で味も風味も全く異なる

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 1850平方フィートの店内には、広くて明るいキッチンスペースを確保して、「アイデアとしてはずっとやってみたかったいろんなことが、今まではスペース的に難しかった」というオーナーの千綿孝智(たかのり)さん、浜本香代子さん夫妻の夢が実現。9月初旬に行われたグランドオープニングイベントでは、新商品の試食やチョコレート作りの無料体験クラスなどを行い、多くの常連客や家族連れでにぎわった。来店客は、ブラジル、エクアドル、ベリーズなど産地の異なるカカオ豆を使って、豆をローストし、皮をむいてすりつぶし、クリーム状にしたものを型に入れて冷やして手作りのチョコレートを作ったり、産地ごとの味の違いを楽しんだりして、チョコレートについて知識を深めた。

 ワークショップに参加したリッチモンド在住の原直美さんは「普段何気なく食べているチョコレートが、作るのにこんなに大変で手間と時間がかかると分かり、おいしいチョコレートを食べられることにありがたみを感じる。とても勉強になったし、楽しかった。今度からもっとよく味わって食べるようにしたい」と笑顔を見せた。

 千綿さんは「豆の産地によって、完成するチョコレートはびっくりするほど香りも味も全く異なる」と説明する。新店舗ではその特色を生かした新商品「COCO-LABO」(1パック30グラム入り、5.49カナダドル~)を販売するだけでなく、完全オリジナルでの豆の配合や利用する甘味料を細かく指定できる「世界に一つだけのチョコ『My COCO-LABO』」(12パック=84カナダドル~、24パック=144カナダドル~)も提供する。

 「この5年間で、いろいろなフレーバーの生チョコを紹介しながら横に広げていったチョコレートの世界を、今度は掘り下げて奥深い部分まで紹介していく試みに挑戦していきたい」と熱く語る千綿さん。これまで通り、常に新しいフレーバーの生チョコの研究開発も続けながら、ワークショップ「CocoUniv.」(豆からの手作りチョコ教室2時間=40カナダドル、カカオ豆・利きチョコ教室1時間=25カナダドル)も随時開催する。現在、年内開催予定のワークショップはすでに残席が少なくなっているため、臨時で追加開催を検討中。申し込みは同店サイトからも可能。

 「気候的には難しいかもしれないけれど、いつか自分たちが育てたノースバンクーバー産のカカオ豆からチョコレートを作れる日が来たらうれしい」(浜本さん)と、2人のチョコレート作りにかける夢はまだまだ続く。

 営業時間は10時~18時。火曜定休。

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