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バンクーバー国際映画祭で男性だけのバレエ団を追うドキュメンタリー上映

男性だけのバレエ団「トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団」(写真提供=VIFF)

男性だけのバレエ団「トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団」(写真提供=VIFF)

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 バンクーバー国際映画祭で10月4日、男性だけのバレエ団「トロカデロ・デ・モンテカルロバレエ団」のドキュメンタリー「レベルズ・オン・ポワント」が上映され、ボビー・ジョー・ハート監督が登壇し喝采を浴びた。

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 「自宅のあるモントリオールで公演の広告を見て興味を持った」と制作のきっかけを振り返るハート監督。「舞台を見て女装のコメディーバレエ団というだけでなく、そのダンススキルの高さにも驚き、一体ダンサーはどんな人たちなのだろうと思った」とも。

 メンバーは世界各地のトップバレエスクールで訓練を受けたゲイのダンサーばかり。映像は皆国籍も言葉も違うのに家族のように団結がある舞台裏の風景を追い、「子どもの頃からずっとポワントをはいてチュチュを着て踊りたかった」と話すダンサーたちがトロカデロに参加し生き生きと踊る様子を映し出す。

 1974年の設立以来、90年代にゲイコミュニティーに大きな打撃を与えたエイズ問題などを乗り越えて根強い人気を獲得した同バレエ団。昨年は団員のチェイス・ジョンジーさんがイギリスの権威ある英国ナショナルダンスアワードで最優秀男性ダンサー賞を受賞するなど、高い技術を持つバレエ団としても認められている。

 ベテランメンバーであるラファエレ・モラさんが頻繁にイタリアに帰国し両親と過ごす様子やキューバ人のカルロス・ホップイさんが長く会うことがかなわなかった母親を公演に迎える場面、チェイス・ジョンジーさんの結婚式のシーンなど、作品は1年の3分の2近くを世界ツアーに飛び回るダンサーたちの人柄を垣間見ることができる私生活も映し出す。

 ハート監督は「ゲイの女装ダンサーというだけでなく、素晴らしいダンサーで美しい人々であるトロカデロのメンバーのことをもっと多くの人に知ってもらい、彼らのダンスを楽しんでもらえれば」と笑顔で話した。

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