バンクーバー近郊のグラウス・マウンテン絶滅危惧野生動物保護区で2頭の熊が冬眠から目覚める様子が4月24日、設置カメラで中継され、「春の到来」と地元の住民たちから喜びの声も上がった。
この日153日にわたる冬眠から目覚めたのは、同保護区で保護するグリズリーの「グラインダー(Grinder)」と「クーラ(Coola)」。共に2001年に孤児となり同区に保護された17歳。
例年通り先に目覚めたグラインダーは、まだ巣穴の前に残る雪を掘りながら顔を出す姿が確認され、広い場所を通ることを好むクーラは時間をかけて穴を掘り進め出て来る様子が確認された。保護区担当者は「2頭とも長い眠りから覚めた最初の食事は、職員が用意したニンジンとレタス」と発表した。
同保護区はバンクーバー市民がスキーやハイキングを楽しむグラウス・マウンテンで絶滅の恐れのある野生動物の保護活動を行っている。一般向けへの観察会や教育活動なども行っており、グラインダーとクーラの冬眠中は巣穴にカメラ「ベア・カム(Bear Cam)」を設置しライブ中継を行っていた。