2010年バンクーバー冬季オリンピック会場の一つ「Whistler Sliding Centre」の一般公開が7月3日から始まる。同センターは、国際レベルの競技会に対応できる世界中に15カ所ある施設のうちの一つ。
世界中からスキーヤーが集まるリゾート地ウィスラーのBlackcomb Mountainに建設された同センターは同五輪開催中、ボブスレー、ルージュ、スケルトン競技の会場となる。コースは全長1,450メートル、高低差は世界一で152メートル、36カ所にカメラを設置。建設には350トンのコンクリートが使用された。アンモニアを使った冷却システムによる消費エネルギーの節約やクロロフルオロカーボン排出をゼロにするなど、環境への配慮も。
昨年12月、ボブスレー競技のPierre Lueders選手は「世界中のほかのトラックに比べて、一番スピードが出るコースで、コントロールが難しい」とコース試走の感想を語った。スケルトン競技のMichelle Kelly選手は「想像以上のすごいスピードが出るので、一瞬でも集中力が途切れると大変なことになり、高度な技術が要求されるコース」と話す。
VANOC(バンクーバーオリンピック委員会)のCathy Priestner Allingerさんは「実際にオリンピック競技のコースを目にすることで、地元の人たちが2010年のイベント開催への興奮が高まることにつながる」と話し、「少しでも開催に対しての理解が深まれば」と期待を寄せる。
公開は8月末日まで。参加費は5カナダドル。Whistler Olympic Centre(5 Callaghan Valley Road, Callaghan Valley)では6月15日から、無料ウオーキング・ツアーやガイド付き見学ツアー(有料、要予約604-964-2455)も始まっている。
【注】クロロフルオロカーボン:フロンの1種で、炭素、フッ素および塩素からなる物質。オゾン層破壊の原因物質とされている。
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