バンクーバー市内各所の映画館(UBC Robson SquareやVancity Theatreなど)で9月4日、ブラジルやキューバなどラテンアメリカの長編・短編映画などを上映する映画祭「Latin American Film Festival」が始まった。昨年は約3,000人を動員した。今年で6回目。
オープニング作品は、ローマ法王がブラジル国境近くのウルグアイの寒村に来るということから、貧しい町民らがひともうけしようと画策。公共トイレを作ろうとする主人公をユーモアに描くドラマ「法王のトイレット(The Pope’s Toilet)」。昨年のカンヌ映画祭の「ある視点部門」の正式出品作品となる。
期間中、今年のハイライトとしてブラジル映画に焦点を当て、サンパウロを舞台に、ついてない男や町の模様を描く「天の川(A Via Láctea)」、モントリオール映画祭などで映画賞を受賞したラブストーリー「O MAIOR AMOR DO MUNDO(The Greatest Love of All)」など9作品を上映、そのほか、俳優ガエル・ガルシア・ベルナルが初監督と主演を務めるメキシコ映画「デフィシット(DEFISIT)」など、チリやコロンビア、ペルー映画など約70作品を上映する。
同フェスはサイモン・フレーザー大学のラテンアメリカ研究プログラムと提携し、ブラジル映画祭で3部門を受賞したアニメーション「WOOD & STOCK: SEXO, OREGANO E ROCK’N ROLL」やコロンビア映画「El Corazon(The Heart)」の監督Diego García
Morenoさんを招いて上映後に質疑応答を行うなど、約9作品をSFUのハーバーセンターで無料上映する特別プログラムも用意する。
そのほか、アカデミー賞で撮影賞などを受賞した「パンズ・ラビリンス」のカメラマンGuillermo Navarroさんが照明やメークアップ、デジタル技術などについて教授するワークショップセミナーを行う。同フェスの広報担当者Taraさんは「無料映画の上映や監督に質疑応答を行うイベントなど見どころはたくさんあるので、気軽に参加してほしい」と話す。
料金は1作品につき一般=10カナダドル、映画祭パス=120ドル。チケットは、ウェブサイトや各会場のボックスオフィスなどで販売する。今月14日まで。