アートを通してフェミニズムを検証-バンクーバー美術館で企画展

黒い糸が女性の体に巻きついたAnnegret Soltau さんの作品(1976年)。

黒い糸が女性の体に巻きついたAnnegret Soltau さんの作品(1976年)。

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 Vancouver Art Gallery(750 Hornby Street Vancouver、TEL 604-662-4719)で現在、企画展「WACK! Art and the
Feminist Revolution(Wack!アートとフェミニスト(女性解放論者)革命)」が開催されている。

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 同展は、1960年後半から1980年にかけて、ビジュアルアートに重大な影響を与え、欧米を中心に広がったフェミニスト運動とアート活動に焦点を当て、歴史的な視点からフェミニズム・アートを検証するもの。

 1階から2階にかけ作品ごとに広いスペースを使って、カナダ、アメリカ、オーストラリアなど21カ国約120人のアーティストの作品を紹介する。「女神」「女性の感性」「ジェンダーの空間」などテーマを18セクションに分け、彫刻や絵画、写真、ビデオなどによる映像などの作品を展示。

 日本からは、日本の家族制度や女性問題をテーマにする映像作家の出光真子さんの作品や、1980年代に180枚の白い手袋のみでドレスを製作し、パーティーに向かう様子を写真に収めジェンダーと人種を表現した作品、部屋の中すべてをかぎ針編みのみで装飾した作品など、さまざまな角度からフェミニズム・アートを紹介する。

 観客のひとりGaby Kissingerさんは「フェミニズムを、アートを通して見るというコンセプトが面白い。女性アーティストたちの表現方法がさまざまで、今までに見たことのない展示会」と感想を明かす。

 同館のディレクターKathleen Bartelsさんは「芸術の歴史に偉大な影響を与えたフェミニズム・アートをカナダで初めて紹介することができて誇りに思う。展示会の中の女性たちは、芸術の歴史を変えた」と話す。

 開館時間は10時~17時30分(火曜~木曜は21時まで)。入場料は、大人=17.50カナダドル、シニア(65歳以上)=13カナダドル、学生=12カナダドル、5~12歳=7カナダドル。来年1月18日まで。

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