2010年バンクーバー冬季パラリンピックの観戦チケットの発売が、5月6日10時からカナダ在住者を対象として始まり、バンクーバー中央図書館アトリウム（350 W. Georgia Street, Vancouver）では12時からプロモーションイベントが行われた。

　当日は、パラリンピック出場予定選手5人も会場に駆け付け、マスコット「Sumi」と一緒に会場を盛り上げた。実際に競技の雰囲気を体験できるコーナーでは、スタッフや選手たちから説明を受けながらスレッジに乗ったり、アイマスクをしてライフル射撃に挑戦したりしながら、熱心に質問をする来場者の姿も。

　VANOCチケット販売マーケティング部のCaley Dentonさんは「数日前から、サイトへのアクセスが増加し始めており、今朝の発売が始まってからはアクセスが殺到してつながりにくくなっている」と話し、「今日の発売後1時間で、スレッジホッケーの決勝戦観戦チケットはほぼ完売しそうな勢いで売れていた。アルペンスキーも人気種目のようだ」と反響の大きさについてコメントする。

　「パラリンピック・スクール・ウィーク」（11月2日～6日）などの学校行事を通して、子どもたちが同大会により興味を示すための試みも企画しており、「どうしてもオリンピックにばかり注目が集まりがちだが、パラリンピックの人気も年々上昇していきている。開催までに少しでも認知度をアップさせて、より多くの人にこの素晴らしい選手たちの活躍を自分の目で見届けてもらえるようにしたい」（Caleyさん）。

　日本パラリンピック委員会はカナダでのチケット販売開始について、「前回トリノ大会では二つの金メダルを含む9個のメダルを獲得し、オリンピック以上の成績を収めることができた。バンクーバー大会に向けてはさらに選手強化が進んでいると各競技団体から報告を受けている。地元の皆さんの声援は、選手たちの能力を最大限に引き出し、成績に結びつけてくれる力がある。是非、会場で日本選手を応援してください」と地元での応援に期待を寄せる。

　チケットの価格帯は15～50カナダドル。計25万枚のチケットのうち7割以上が20ドル以下で購入できる。BC Placeで行われる開会式のチケットは30～175カナダドル。購入受け付けは先着順で、VANOCサイト、コールセンター（TEL 1-800-842-5387）から申し込む。日本国内販売は、夏以降「グロリア・ツーリスト」が公式エージェントとして行い、チケットのみの販売とパッケージツアーの販売を予定している。

　同大会は、2010年3月12日～21日の10日間にわたって開催。アルペンスキー、バイアスロン、クロスカントリー、車いすカーリング、スレッジ・ホッケーの5つの競技で64のメダルを懸けて約600人の選手が熱戦を繰り広げる。