バンクーバー冬季オリンピックの聖火リレー開始を約半年後に控えた5月13日、五輪トーチの移動式展示トレーラーがリッチモンドの「Coca-Cola Bottling Co.」(2471 Viking Way, Richmond)を訪問した。
トーチリレーの協賛社の1社であるCoca-Colaが展開するプロモーション「SOGO Carry the Flame Tour」の一環。35フィートの白い車体は、赤で描かれた聖火ランナーの姿や「Live Olympic! You could carry the Olympic Flame.(オリンピックを体験しよう!あなたもトーチランナーになれる)」などのロゴで覆われており、道行く人の目を引いた。
ツアー名の「SOGO」は、「So, go ~ing.=じゃ、~しに行こう」という英語のフレーズに由来する。トーチリレー参加申し込みのプロモーションと併せてアクティブなライフスタイルへの取り組みを呼びかけながら、3カ月の間にカナダ全土25都市を巡回してきた。総走行距離は約2万5千キロ、これまでに1万人近くが来場したという。当日は、Malcolm Brodieリッチモンド市長も雨の中、急きょ駆け付けてスタッフを激励した。
車内には、ベルリン五輪(1936年)、モントリオール五輪(1976年)をはじめ、長野五輪(1998年)やトリノ五輪(2006年)などの歴代オリンピックで使用されたトーチ11本を展示するほか、スポーツ疑似体験ゲーム、ツアー参加記念のサインボードも設置。バンクーバー五輪のトーチを実際に手にして、ルートマップをバックに記念写真を撮影するコーナーも。
同ツアースタッフAlex Mewさんは「マニトバ州では、『うちのおばあちゃんをトーチランナーに!』というプラカードを持って、ジョギングスーツに身を包んだ87歳のおばあさんを連れて来場した家族もいた。オンタリオ州ではトーチを見学した後、感動のあまり泣き出して止まらなかった男子高校生がいて、こちらまで思わず涙ぐんでしまった」とエピソードを紹介。「移動中は、隣を走るスクールバスから子どもたちが満面の笑顔で手を振ったり、多くの車がクラクションを鳴らしたりしてくれて、オリンピック開催に向けての国全体の興奮が伝わってきた」と、3カ月間を振り返る。
ツアーの最終目的地はビクトリアで、今月18日に到着する予定。