バンクーバー冬季五輪開催を106日後に控え、10月30日、ブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリアで聖火リレーが開始された。聖火は来年2月12日まで、カナダ全国4万5千キロを約1万2千人の手によって運ばれる。
同日、早朝ギリシャからビクトリア空港に到着した聖火は、Robertson バンクーバー市長、カヌーに乗ったカナダ先住民族のチーフたちにより州議事堂へと運ばれ、第1ランナーへと渡された。リレー開始直前に公表された第1ランナーはともに五輪金メダリストのCatrina Le May Doan さんとSimon Whitfieldさん。約6,000人が沿道で歓声を上げる中、聖火リレーのスタートを切った。
1998年のカルガリーオリンピック、500メートルスピードスケートで金メダルを獲得したLe May Doanさんは「カナダで開催される五輪のために聖火ランナーとして貢献できるのはとても光栄なこと。聖火とはすべての競技、選手を象徴しているものだと思う」と感想を述べた。
初日はビクトリア周辺地域の11市町村で147人がランナーとして参加、延べ90キロメートルを走行。参加者の中には1988年のカルガリーオリンピックの際に、自分を出産して50時間後に母親が聖火ランナーを努めたというNeil Harbunさんの姿も。「家族の伝統の一つとして聖火リレーに参加できればと思った。聖火ランナーを務めた母からはアクティブに生きるということを学んだようだ」と親子2代にわたり参加した感想を明かした。
聖火は今後カナダ全土、100以上の先住民族地域を含む1030の市町村を106日かけて回り、2月9日にバンクーバー地区に入る予定。ルートはVANOCのサイトで確認できる。