VANOC(バンクーバー五輪組織委員会)は11月5日、2010年冬季パラリンピックの聖火リレー日程を発表した。トーチは10日間にわたり600人の手によって運ばれる。オリンピック同様、Coca-ColaとRBCの協賛で行う。
首都オタワ(オンタリオ州)を2010年3月3日に出発し、ケベック・シティー(ケベック州、4日)、カナダ中部(都市名は未発表、5日)を通過して、ブリティッシュ・コロンビア(BC)州に入る。ビクトリア(6日)、エスキモルト、スクワミッシュ(7日)、ウィスラー(8日)、リットン、ホープ(9日)、メープルリッジ(10日)、バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC、11日)を巡った後、12日に開会式会場となるバンクーバー・ダウンタウンのBCプレースに到着する。
発表記者会見が行われたバンクーバー市内の高校「Eric Hamber Secondary School」(5025 Willow St., Vancouver)では当日、地元の小学生たちを招いてパラリンピックについて学ぶ集会「Athletes of the Future(未来のアスリートたちへ)」を開催。競技紹介のDVD上映やダンスパフォーマンスを楽しんだ後、ゲストとして来場したパラリンピック選手たちの話に耳を傾けた。
2004年トリノパラリンピックアルペンスキー選手で、2008年北京パラリンピックの聖火ランナーを務めた経験を持つBrad Lenneaさんは、北京で実際に手にしたトーチを会場に持参。「オリンピックが終わった後、パラリンピックのバナーで彩られた北京の街を見たときにはとても感動した。どうしても日陰的存在になってしまいがちなパラリンピックだが、選手たちの日々の努力や競技への思いは同じ。皆でバンクーバーを盛り上げていきたい」と意気込みを語った。
2000年のシドニー、2004年のアテネパラリンピックで、車いすバスケットボールのカナダ代表チームを優勝に導いたPatrick Andersonさんは「選手たちが毎日少しずつ上を目指して練習を続けることと、トーチリレーでランナーたちが少しずつ走ってつなぎながらゴールまで進むことには共通するものを感じる。実際にトーチリレーを目にしたら必ず何かパワーをもらえるはず。ぜひ沿道でランナーたちに声援を送ってほしい」と呼びかける。
BC州オリンピック担当大臣のMary McNeilさんは「近々、パラリンピックの聖火ランナーの選定方法を発表する。トーチリレーが通過する各都市でも趣向を凝らしたイベントを企画中なので期待して待っていてほしい」と話す。