スレッジホッケー 、価値ある銀メダル-五輪以上にスポーツの醍醐味を全国に伝えた

冬季パラリンピック、スレッジホッケーで銀メダルを獲得し、喜ぶ選手たち。撮影:竹見脩吾

冬季パラリンピック、スレッジホッケーで銀メダルを獲得し、喜ぶ選手たち。撮影:竹見脩吾

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 決勝でアメリカに敗れはしたがホッケー大国カナダでカナダを破り、日本のスレッジホッケーの今後を変える幕開けとなった銀メダル獲得。選手らは首にかけたメダルの重みを感じながら試合後の心境を話す。

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 「自分たちにとってはカナダの地で日本の誇りや意地をたくさんの人に見てもらえた。スレッジホッケーというよりは障害者のスポーツを純粋に日本の皆さんが楽しんでくれれば本当に大きな使命を果たしたと思う」(遠藤隆行選手)。「(メダルは)首にずっしりくる。これが世界の重みだと思う。平均年齢も36歳と高いので若い選手を増やすために今後、競技人口を増やしていかないと」(高橋和廣選手)。「皆で取ったメダルなので金に近いと思う。子どもに見せるためにメダルを取れて良かった。全力を尽くしての結果なので胸を張って帰れる」(伊藤仙孝選手)。

 「カナダ戦と同じように最後まで諦めずにいけた。4大会で学んだプレーを次の後進たちに教えてあげたい」(石田真彦選手)。「メダルが目標だったので正直うれしい。首にメダルをかけたのは15人だけど、何百人何千人という日本のホッケーの歴史がとったメダル」(永瀬充選手)。「(今後は)決勝までいけるという力を維持していかないといけないしメンバーを補充して先輩の思いを伝えファイナルゲームに残る常連になり、バンクーバーをきっかけに強くなったと思われるような活動をしていければ」(上原大祐選手)。

 中北監督は「みんな最後は肩があがらないぐらい気力でがんばった。ほめてやりたい。(色は)銀メダルだが大きな銀メダル。選手たちがメダルをかけてもらっている時に、このためにやってきたと思って後姿が大きく見えた」と選手たちを賞賛した。また「平均年齢が36歳といわれ続けたので、選手の戦う姿を見て『よしやってやろう』という選手が増えてくれることを祈る」と今後の課題についても話した。

 日本選手らの活躍でスレッジホッケーが障害者スポーツとしてだけではなく、競技性として皆が楽しめ、感動や夢を与えるスポーツだということを世界に発信。メダル以上に価値のあることを伝えた選手たちは、今後もスレッジホッケーだけでなくパラリンピック競技の普及に貢献していくだろう。

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