スレッジホッケー、韓国戦制して準決勝進出-ハートでつかんだ勝利

アイススレッジホッケー韓国戦で先制点を決めた上原大祐選手。撮影:竹見脩吾

アイススレッジホッケー韓国戦で先制点を決めた上原大祐選手。撮影:竹見脩吾

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 UBCサンダーバードアリーナ(6066 Thunderbird Blvd., Vancouver)で3月14日、アイススレッジホッケー日本代表チームが韓国代表と対戦し5対0で圧勝した。1998年の長野パラリンピック初出場以来初となる準決勝進出を決めた。

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 前日のチェコ戦はいい形で勝利を収め、「チーム内の雰囲気がとてもいい」(遠藤隆行キャプテン)と波に乗る日本代表。激しいボディーチェック(体当たり)を展開しながらパックをつないで、上原大祐選手の先制点をきっかけとして、第1ピリオドに3点を連取した。第2、第3ピリオドでも果敢に攻め続けて2点を追加。一時はペナルティーのため日本が韓国よりも2人少ない状態で戦う場面があったにもかかわらず、鉄壁の守りで相手を0点に抑えた。

 遠藤隆行キャプテンは「上原くんの先制点がいい空気を作ってくれた。チームとしての成長もしっかりと感じられた試合で、得るものが多かった。大量得点もうれしいが、シャットアウトできたことが何よりも一番良かった」と試合を振り返る。

 「ほんとに良くやってくれた。今日の試合は、自分の采配(さいはい)がどうというのではなく、『選手たちがハートでつかみ取った勝利』と言っていい。最後1分を切ったあたりでは思わず涙がこみ上げてきた。本当にうれしかった」と目を潤ませる中北浩仁監督。「次のアメリカ戦、勝ちに行きますよ」と意気込みをみせる。

 会場では、韓国の応援団が太鼓のリズムで一致団結してエールを送るのに対し、日本ファンも必死で手拍子や大きな声援を送って応戦。韓国勢に囲まれる中、声をからしながら必死で応援していたリッチモンド在住の鹿内みつよさんは「初めて選手たちの姿を目にした息子は正直とても驚いていた。(息子は)自分もホッケーをやっているので、途中からはスレッジを自由自在に操って氷の上で戦う姿を尊敬のまなざしで見つめ、一生懸命応援していた。一緒に観戦しに連れて来て良かった」と感動した様子。

 選手たちの「ハート」は勝利につながっただけでなく、次世代を担う子どもたちにもしっかりと届いている。

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