バンクーバー市東部の住宅街に5月1日、「寿司Kimura」(3883 Rupert St., Vancouver、TEL 604-569-2198)がオープンする。ロサンゼルス、中国、メキシコと渡り歩いたベテランすしシェフ木村五六(いつろく)さんが、空気のきれいな場所でゆっくりのんびりとしたライフスタイルを楽しむために、あえてダウンタウンから少し離れたロケーションを選んだ。
白と黒のシンプルな色合いに赤のポイント使いが目を引く1,600平方フィートの店内には、カウンターを含む38席を設ける。ロス在住のアーティストYozo Abeさんが描いた作品を飾り、BGMで流れるジャズの音楽と合わせて落ち着ける空間を生み出す。ダイニングエリアからキッチンに抜ける部分をコントラバスの形にくりぬいたり、レコードジャケットを飾ったりするなどジャズ好きな木村さんの遊び心を取り入れた。
内装は、デザイン会社「ichiGo design and construction ltd.」とバンクーバーの陶芸家Hide Ebinaさんが手がける。「かぐや姫」の世界をイメージした神秘的な雰囲気を演出するために、中をくりぬいた竹の中に照明を設置したり、竹やぶが店頭の窓から飛び出して見えるように配置したりするなどインテリアには凝ったアイデアが満載。デザインが一つひとつ異なる陶器製の電気の傘を用いるなど細かい部分にもこだわりをみせる。
オープンから1カ月のメニューは、「すし15ピースとミニうどんのセットメニュー(13.95カナダドル)」のみで、1日限定100食。その後は、ミネラル豊富な山形米「はえぬき」を使ったすしメニューと併せて、フレンチシェフ仁科拓也さんが担当する洋食メニューも登場する。
「ここでどんな材料が手に入るのかを少しずつ探りながら、それを最大限に生かすことのできるメニューをどんどん開発していくつもり。定番メニューのほかに2週間ごとに新しいアイテムを追加して変化を持たせ、マンネリ化せず常に来店する人たちにサプライズを提供できれば」という木村さん。「シェフもエンジョイしながら、お客さんにもエンジョイしてもらえる空間にしたい」と抱負を語る。
営業時間は11時30分~14時30分、17時30分~21時30分(金曜・土曜は22時まで)。最初の1カ月は無休で営業予定。