バンクーバーでホームレス青少年に携帯電話無償配布-健全育成目的に

ホームレスなどの問題を抱える青少年らに無償で携帯電話を提供するプログラム「Phones For Change」を発表したVirgin GroupのRichard Branson会長(写真中央)

ホームレスなどの問題を抱える青少年らに無償で携帯電話を提供するプログラム「Phones For Change」を発表したVirgin GroupのRichard Branson会長(写真中央)

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 カナダの携帯電話会社「Virgin Mobile Canada」(本社=オンタリオ州トロント)とNPO団体「Virgin Unite」が10月4日、ホームレスなどの問題を抱えた青少年たちに携帯電話を無償で提供する新プログラム「Phone For Change」を開始することを発表した。2008年初めから、ユース団体を援助する目的でカナダ全土でさまざまなプログラムを展開し、これまでに150万カナダドル以上を集めてきた「RE*Generarion Movement」の一環。1年間の試用期間として、まずバンクーバーとウィニペグの2都市で実施する。

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 バンクーバーでは「Broadway Youth Resource Centre(BYRC)」、ウィニペグでは「Resource Assistance for Youth(RaY)」の審査に合格すると、Virgin Mobile社の携帯電話(毎月の利用プランを含む)が支給される。使用料金は同社が負担するため実際は無料になるが、利用者は各ユース団体が設定した一定額を「携帯使用料金」という名目で支払い、各自が抱えている負債額の返済に回す。同社の携帯電話を利用することを通して、財務管理の重要性と借金の悪循環から抜け出す方法について学ぶ仕組み。

 ヴァージングループの創設者であるRichard Branson会長は「これまで私たちのビジネスを使って世の中のために永続的に影響を与えるようなことをするべきだと常に言い続けてきた。ホームレスや問題を抱えている若者たちにとって、携帯電話は単なる飾りではなく、職探しや生活保護などのサービスを受けるために欠かせないライフラインといえる」と企画理由を説明する。

 BYRCのJocelyn Hellandマネジャーは「サポートを必要としている彼らがより大きな夢を描き、明るい未来が訪れる可能性を高めるために、基本的な金銭感覚を学ぶことはとても重要。このプログラムを通して、青少年たちに新しい入り口を提供できる」と期待のコメントを寄せる。

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