カナダ郵政局(Canada Post)は1月7日、旧暦で「卯(う)年」(=2011年2月3日~2012年1月22日)が始まることにちなみ、新しい記念切手を発行した。干支(えと)をデザインしたシリーズは今年で15年目を迎える。
国内郵便用の切手は、右端に向かって走り去るウサギの後足を追いかけるように1羽の白いウサギが跳ねていく様子を描き、25枚組みの1シート全体がつながるデザイン。国際郵便用の切手は、2羽のウサギが互いに円を描いて追いかけあっている様子をモチーフに、ゴールドの縁取りと模様を加えることにより中国の伝統的で豪華な刺しゅうのイメージを表現する。
グラフィックデザイン会社HM & E Design CommunicationsのPaul HaslipさんとLauren Randさんが考案した絵柄を基にして、i2i ArtのイラストレーターTracy WalkerさんのイラストとTan Chao Changさんが描いた「兎(ウサギ)」の漢字を組み合わせて完成した。
Paulさんは「1枚1枚が隣の絵につながっているのが面白いと思う。ユニークかつシンプルなデザインを心がけた。(ウサギには)トラやヘビに比べると強そうな印象はないが、障害を跳び越えていく様子を表した」と絵柄の意味を説明する。
干支シリーズは、同局発行の記念切手の中でも人気を誇るシリーズ。「毎年新しいデザインを作り出すのは至難の技」と話す記念切手デザイン責任者のAlain Leducさん。「(当シリーズの)ほかの切手とは全く異なるだけでなく印象に残るものが出来上がった」と今回のデザインチームをたたえる。
国内郵便用切手は550万セット(1セット25枚組み=14.75カナダドル)、国際郵便用切手は55万枚(1枚1.75カナダドル)を販売する予定。郵便局とサイトで販売する。1月17日から郵便料金の改定により、重さ30グラムまでの封書は、国内郵便が59セント、国際郵便が1.75カナダドルとなる。