バンクーバー市内各所で2月29日~3月8日、「City of Bhangra Festival」が開催される。BellとVancouver International Bhangra Celebration (VIBC) Societyの共催。Bhangra(バングラ)の祭典としてはカナダ最大規模となる。
バングラは、インド・パンジャーブ州の民謡および舞踊のことで、農産物の収穫を祝うために人々が歌い踊っていたのが発祥とされている。主に男性が演奏し、踊るものだったが、現在では女性の歌手も数多く活躍している。パンジャーブ系の移民が多いイギリスやアメリカでは、バングラにテクノ、ハウス、レゲエ、ヒップホップ、R & Bなどのクラブミュージックをミックスして「バングラビート」という新たなジャンルが誕生し、今度はそれがインドに逆輸入されるという形で広がりを見せた。
期間中、アートの展示会やワークショップ、ダンスショーなどを開催。今回初の試みとして、さまざまな国のドラムが集まって演奏する「ドラム・サークル」のほか、北米のバングラについてのパネル・ディスカッション「Disorienting Bhangra」、バングラだけでなくフラメンコやアフリカ舞踊、中国舞踊など世界中のダンスが90分以上にわたって披露される「TransFusion」の3つのイベントが加わる。
同フェスのフィナーレを飾るのは、3月8日にQueen Elizabeth Theatre(649 Cambie Street, Vancouver)で開かれる「Coast Capital Bhangra Competition」。北米でトップレベルのバングラグループ10チームが、優勝賞金5,000ドルをかけて競い合う。バングラ界のスーパースター、Malkit SinghさんもGolden Star Groupとともに来場し、ダンスを披露する予定。
VIBCは、2005年に設立されたNPO団体で、バングラに関するイベントやパフォーマンスを企画。Sukhi Ghuman代表は「毎年、『バングラとは何か』『どのように演奏するか』についての境界線を押し広げていくための努力をしている」と話し、「今年は3つの新しいイベントで、バングラを全く新しい設定で紹介する予定。バンクーバーに住むさまざまな文化的背景を持った人たちが、何百年も前にパンジャーブ地方で始まったバングラに接するチャンスを作るのに役立てば」と期待を寄せる。
開催日時や会場、入場料は各イベントによって異なる