バンクーバー市役所(453 West 12th Ave., Vancouver) に5月6日、マグニチュード8まで体感できる地震体験車が登場し、市民に災害時の対処法、災害対策の大切さを啓発した。5月3日~9日の災害防止週間の一環。
バンクーバーのロバートソン市長は「先日ネパールで起こった地震では、悲しいことに多くの命が奪われた。バンクーバーの市民にはこの機会に、災害に対する備えをきちんと考えてもらえれば」と話す。「誰にもいつどんな災害が起こるかは予測できない。家族と自分自身のためにも、前もって対処法を考え備えることが必要」とも。
会場には体験車のほかに、「災害時への備え」「災害が起こった時何をすべきか」などのパンフレットを設置。各家庭に備えるべき物のリストも用意した。カナダ保険局(IBC)の職員は「地震がいつ起こってもおかしくない状況にもかかわらず、多くのバンクーバー市民は地震に対して現実味がない人が多い。災害キットを家に備え、災害時の家族間の連絡方法を確認しておくなど心掛けて」と話した。
昼休みを利用して体験車を試してみた市役所勤務の女性は、「最初はアトラクションに乗っているような気分だったが、だんだん緊張が高まって、現実ではないと分かっているのにパニックを起こしそうになった。地震を経験したことはないので良い経験になったと思う。災害時には落ち着いて対処できるように準備したい」と感想を話した。
市では市内各所のコミュニティーセンター、図書館などでも災害対策ワークショップを順次開催。同様にリッチモンド市、ノースバンクーバー市などのグレーターバンクーバーエリア各市でも開催を予定している。スケジュールは各市のサイトに掲載する。