バンクーバーのアートギャラリー前(750 Hornby St. Vancouver)で5月27日、廃棄寸前の食材を調理して5000人にランチを無料提供する「Feeding The 5000 Vancouver」が開かれる。Food Connections 、Metro Vancouver などの共催。
まだ食べられる食品が多く廃棄されている事実を人々に知らせる目的の同イベント。2009年にロンドンで初めて開催され、その後ヨーロッパ各国、オーストラリア、アメリカなどでも行われ、カナダでは今回が初めてとなる。
Metro Vancouverの調査によると、バンクーバーエリアだけでも年間10万トン以上の食べられる食品が廃棄されており、家庭から出される食品ゴミの半分はまだ食べられる状態の物。映像プロデューサーのJennifer Rustemeyerさんは「食べ物は人と人を結び付けてくれる。捨てられるはずの食材をおいしく楽しめるこのイベントは、食品の無駄について考えるきっかけになるはず」とイベント開催の意義を話す。Rustemeyerさんは昨年、製造過程で規格外として廃棄されたり商店で売れないからと廃棄されたりした食材などを追い、廃棄食材だけで6カ月間生活するドキュメンタリー映画「Just Eat It: A Food Waste Story」を製作した。
当日使用するのは地元の業者から寄付される廃棄予定の食材。生活支援が必要な人々に無料の調理教室を提供する「North Shore Culinary School」の生徒たちが調理を担当する。同スクール講師のDon Guthroシェフは「新鮮さのピークを迎えてしまったのでレストランや食料品店には売れないが、まだまだパーフェクトな素晴らしい食材を使う。料理のバラエティーと質の良さに皆驚くのでは」と期待する。
開催時間は11時30分~13時30分。参加無料。