バンクーバーのBCプレーススタジアムで6月28日、FIFA女子ワールドカップの準々決勝戦が行われ、ホスト国カナダがイングランドに1-2で敗れた。イングランドは7月1日にエドモントンで行われる準決勝戦でなでしこジャパンと対戦する。
地元カナダとカナダにゆかりの深いイングランドの試合とあり多くの人々が観戦に訪れた試合。チケットは完売し、大会最高5万4,027人を動員。カナダ国旗の色、真っ赤に染まった会場が熱い接戦を見守った。
前半初盤から激しい攻防が続く中、11分にイングランドのテイラー選手が先制点をあげ、続く14分にはブロンズ選手が2点目を追加。早い展開の試合を多くの観衆が見守る中、カナダ選手たちが円陣を組み集中しようと声を掛け合う一幕も見られた。このまま前半が終わるかと思われた42分、シンクレア選手が大会2点目となるゴールをあげ1点差に。
後半は何度もカナダに得点のチャンスがあったもののシュートが決まらず、イングランド側の激しいディフェンスに阻まれ試合終了を迎えた。試合後カナダ選手たちは会場の四方に向かい順に挨拶。時には審判に対して激しいブーイングを投げかけながらのファンたちの熱い応援に感謝を表し、客席からはいつまでも健闘をたたえる拍手が続いた。
カナダチームのハードマン監督は試合後「描いていた通りの結果にはならず残念だ。(イングランドの)サンプソン監督とチームに祝いの言葉をかけたい。本当に素晴らしい試合で崩すのが難しい良いプレーだった。カナダの選手たちはとても良くやった。胸をはって会場を後にしてほしい」と選手をたたえた。
勝利を決めたイングランドは7月1日、エドモントンでなでしこジャパンと対戦する。