リッチモンド市のCultural Centre (7700 Minoru Gate, Richmond)で9月1日・2日、日系カナダ人アーティストのシンディ・モチヅキさんが祖母を題材にしたマルチメディア・パフォーマンス「Compass」を上演する。同市が開催する「Richmond World Festival」の一環でCinevolutionによる催行。
日系3世の父と日本生まれの母を持つモチヅキさん。ストーリーはカナダ生まれの祖母が戦前営んでいたイチゴ畑から始まり、日系人たちが全てを失った強制収容時代、戦後に日本へ渡ったが再びカナダに帰国した祖母とその家族の人生を4章に分けて描く。
パフォーマンスはナレーション、人形、パペット、スクリーンでの映像などを駆使しながらモチヅキさんの独演で進む。モチヅキさんが制作した人形やパペットのほか、祖母が大切にしていた多くの「こけし」も使う。「祖母は戦時中の体験について断片的に話したことはあったが多くは語らなかった。祖母が日本から持ち帰ったという多くのこけしを見て、今回の作品へのアイデアが浮かび広がっていった」と振り返る。
「戦前から戦後の話だが、誰の人生にも新しい場所で新しい挑戦を始めるということはあると思う。自分と重ね合わせて共感しながら見てもらえれば」と期待する。
両日とも20時開演。入場無料だがeventbrite.caサイトでの登録が必要。