バンクーバーで8月4・5日に開催される日系祭り「パウエルストリート・フェスティバル」で、地元大学生らがデザインしたアート作品「から傘お化け」が展示される。
同フェスティバル会場での展示作品を公募する「デザイン・コンペティション」で選ばれた同作は地元のサイモン・フレーザー大学の学生5人によるデザイン。古い物に宿る魂「付喪神(つくもがみ)」のコンセプトと、第2次世界大戦中に収容所に入れられた日系人たちが古い紙などを再利用して「和傘」を制作していたことからアイデアを得た。
審査員は「ユーモラスなところと、古い昔の話まで時代をさかのぼったコンセプトを用いて日系人収容所と現代のアニメ・ゲーム文化の両方を表現している点を評価した」と選出理由を明かす。学生らには製作費1,000カナダドルが贈られ、地元建築会社やデザイナーなどの指導の下で制作。完成作をフェスティバル開会式で披露する。
同フェスティバルは日系カナダ人と日本のアートや文化を紹介し、地元のコミュニティーとの関係を深める目的で毎夏開かれており、今年で42回目を迎える。