10月12日に閉幕した「バンクーバー国際映画祭(VIFF)」で各賞の発表があり、是枝裕和監督の「万引き家族」が外国作品部門で最も人気が高かった作品に贈られる「外国長編映画観客賞」を受賞した。
「カメラを止めるな!」(上田慎一郎監督)は追加上映作に選出された
観客の投票により決定される同映画祭の各観客賞。最高賞にあたる「Super Channel 観客賞」は地元バンクーバー出身のキャット・ジェイミー監督が、幼い頃大ファンだったNBAチーム「バンクーバー・グリズリーズ」の元スター、リーブス選手を探し出し会いに行くドキュメンタリー「Finding Big Country」が受賞した。ジェイミー監督のグリズリーズへの愛と、今は存在しないNBAチームを懐かしむファンの熱意も相まって、大型劇場で追加上映が行われるほどの話題となった。
「外国ドキュメンタリー映画観客賞」は多くの有名ミュージカル作家が駆け出しの頃に手掛けた企業向けミュージカルの世界を振り返る「Bathtubs Over Broadway」(Dava Whisenant監督)が、「カナダ長編映画観客賞」は現在は20人ほどしか流ちょうに話せる話者が残っていない先住民族のハイダ語で撮影された「Edge of the Knife」(Sgaawaay K’uuna監督)がそれぞれ受賞した。
開催中「万引き家族」は1800人以上の大劇場ながら2回ともチケットは完売、追加上映も行われた。22時以降と遅い時間の上映回もほぼ満席となった邦画「カメラを止めるな!」(上田慎一郎監督)は人気16作品を再上映する「VIFFリピート」の一作に選出された。