バンクーバーや東部トロントで焼き鳥店、ラーメン店など6店舗を展開するざっ串グループが冷凍ラーメンを開発し、バンクーバーでは系列店舗であるラーメン店「麺ヤ雷蔵」などで7月中旬から予約販売を始めた。
元々トロントの系列店舗「ラーメン雷神」で販売を始めた同冷凍ラーメン。新型コロナの影響が続く中、家庭でも本格的なラーメン店の味を簡単に楽しめるようにと開発されたが、同グループラーメン部門責任者の吉田洋史さんは「フードデリバリー会社の普及に伴い便利にはなったが、その分配達費、コミッションなどが掛かり、お客様への負担が大きくなった。値段は高くなるのに作り立てを味わっていただくことができないから」ともう1つの開発理由を話す。同店内で提供するラーメンは鶏ガラベースだが、今回販売する冷凍ラーメンは豚骨ベースも用意する。圧力寸胴鍋を使用して高温で炊き上げるため平均値より濃度が高い濃厚なスープが特徴。
調理法は手鍋にラーメンを入れて、水要らず、火に約6、7分かけるのみで完成する。
冷凍ラーメンのコンセプトはチキンラーメンの創業者である安藤百福さんが掲げた5つの目標「美味しくて飽きがこない味にすること」「家庭の台所に常備されるような保存性の高いものにすること」などの5つのほか、6つ目として、今の時代に合わせ「サステイナブルであること」を加えた。「新型コロナウイルス感染拡大前はプラスチック容器や袋など世の中がエコに気を配り始めていたが、新型コロナ感染拡大後はその風潮も吹っ飛び、出前容器など過剰包装によるゴミが以前より増えてしまっているのではと思った。この冷凍ラーメンはビニールの真空パック1枚だけで包装。ラーメンを通してサステイナブルであることの大切さを意識していただければ」とも。(吉田さん)
メニューは魚介豚骨醤油ラーメン(11.50カナダドル)、博多豚骨ラーメン(9.50カナダドル)、スパイシー豚骨ラーメン(12カナダドル)、のほか、ホット柚子塩ラーメン(11カナダドル)、鶏醤油ラーメン(10.50カナダドル)も近日販売を予定している。
注文方法はサイトからオンラインフォームを送り、バンクーバーエリアでは「麺ヤ雷蔵」(401 West Broadway, Vancouver)を始めとする3カ所のグループ店舗でピックアップする形。順次、店頭での直接販売も予定している。