バンクーバーの女性2人が開発、販売する犬用の鋲付ハーネス「PredatorBWear」が、クーガーやコヨーテによる小型犬への襲撃増を受けて注目を集めている。
販売するのはノースバンクーバーで動物病院に勤務する、ジャニス・ボスさんとアリソン・コロンバスさん。多くの小型犬が、大型犬による傷のため治療に来るのを見て開発を思いついた。一昨年からお互いのリビングルームにアイデアを持ち寄り、多くのデザイン画を描き約9カ月かけて商品を作りあげた。ジャニスさんは「2人とも絵は得意ではなかったけど」と笑いながらその過程を振り返り、「試作品ができてから動きに合わせて各パートのサイズを変えたり何度も試行錯誤した」と商品に自信を見せる。
ハーネスはチワワなどの超小型犬から18キログラム程度の中型犬用で、胴回りの部分にプラスチック製の鋲を装備。鋲は空洞なため軽量で、ドッグパークなどで遊ぶ際には取り外しも可能。ジャニスさんは「大型犬やコヨーテなどを傷つける目的の物ではなく、噛んだ際に驚いで口を離すことを目的に作った」と鋲の先端は鋭利ではなく若干丸みを帯びたデザインに。
バンクーバーエリアではスタンレーパークや近郊都市の公園でコヨーテやクーガーが多く目撃されており、過去2週間にもクーガーによる攻撃で小型犬が死亡する被害が相次いで報告された。新型コロナウイルスの影響でアウトドアで時間を過ごす人も増えており、犬を連れて出かけるオーナーへの注意が連日呼び掛けられている。ジャニスさんは反響の大きさに驚きながらも、「小さい犬の被害を減らす手伝いになれば嬉しい」と話す。
サイズ展開は3キログラム以下の犬から18キログラム程度の犬までXS~Mの4サイズで、各99カナダドル。オンラインのみで販売する。現在商品は黒のみだが、ピンクやブルーなどのカラー商品も近日発売を予定する。