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バンクーバーのコーヒーショップで会話劇「The Café」 他人の話を盗み聞きする気分に

「The Café」での上演(提供=The Café、写真=Chelsey Stuyt)

「The Café」での上演(提供=The Café、写真=Chelsey Stuyt)

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 バンクーバーのカフェKafka’s Coffee Roasting and Bakery(577 Great Northern Way, Vancouver )で10月11日から、カフェを劇場とした演劇パフォーマンス「The Café」の上演が始まった。他人の会話を盗み聞くような趣向が話題になっており、演劇祭 PuSh フェスティバルの協力で ITSAZOO Productions とAphotic Theatreによる上演。

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 カフェ店内の席に2人ずつ7組の俳優たちが座りそれぞれの会話劇を演じる同作。各演者の周囲に用意された席についた観客は、たまたまカフェで他人の個人的な会話を聞いてしまった様な気分になる趣向。

 文化的に多様なバンクーバーのカフェでの一幕らしく、孤独、レイシズム、鬱、カップル間問題、性的アイデンティティーなどをテーマとした会話劇を、さまざまなバックグラウンドを持つ作家陣が執筆。仏語圏出身のカップルが悩む英語話者の息子のこと、異人種カップルが直面した人種問題、夫との関係に悩む主婦とガンの告知を受けたママ友、などの会話を通して親密な関係の傷つきやすく複雑な側面を描き出す。

 劇作家でプロデューサーのセバスチャン・アーチボルドさんは「『Café』は俳優と観客の壁を取ることによって芸術と現実の境界線をあいまいにする作品。身近に感じる内容だったり、全く馴染みの無い内容の話かもしれない他人のプライベートな会話を盗み聞きしてほしい」と期待する。

 上演作の一つ「Anna’s Story」に出演する俳優のひとり、ユミ・オガワさんは「ガンの闘病中の友人と話しをするという設定の話。自分にも経験のあるシチュエーションだったので難しくもあり現実的でもあった」と話す。「カフェという劇場の中で繋がりの無いさまざまなストーリーが同時に演じられているので、他の演者の大きな声に一瞬リアクションしたりとするなど、即興的な面もありとても楽しんでいる」とも。「観る人たちには、いろいろな視点から語られる違ったストーリーを楽しんでもらえれば」と期待する。

 各劇は上演時間75分の間に数回上演されるので、観客は時間内テーブル間を自由に周り違うストーリーを楽しむことが出来る。

 上演は月曜~木曜=19時開始、金曜・土曜=19時と21時開始。料金は25カナダドル。22日まで。

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