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バンクーバーで「マイスモールランド」上映 配給会社は日本人女性が起業

映画配給会社Momo Films Inc.の高畠晶さん

映画配給会社Momo Films Inc.の高畠晶さん

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 バンクーバーの「The Cinematheque」(1131 Howe St. Vancouver)で11月4日から、日本映画「マイスモールランド」(川和田恵真監督)が上映される。配給するMomo Films In.をカナダで起業したばかりの高畠晶さんが取材に応じた。

日本映画「マイスモールランド」(川和田恵真監督)の一場面。Momo Films Inc.の配給。

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 今回の「マイスモールランド」が初の配給作品となる同社は今夏、高畠さんが起業して設立したばかり。起業を考えたきっかけを、高畠さんは「11年目になるトロント日本映画祭に立ち上げから関わり多くの日本映画を紹介してきた。映画祭は認知度も上がり、日本から俳優や監督などのゲストにも来てもらえるようになった。しかし映画祭では期間も場所も限られた上映となるので、他の都市でも日本映画を見てもらえればと感じていた」と振り返る。「2月に同作を見る機会をもらった際に、こんな良い映画を配給したいと強く思い会社設立を決めた。この作品が会社を始める後押しになった」とも。

 同作は、モントリオール、バンクーバー、トロント、プリンスエドワード島などでの上映が決まっており、他の都市でも現在、上映に向けて交渉を進めている。「まだ各地の劇場とのつながりがないので、一から劇場の担当者を見つけ上映してもらうように交渉するなど苦労している」と高畠さん。「カナダでは非英語圏の映画はまだまだ上映のハードルが高いとも感じる。しかし、良い日本映画がたくさんあるので今後もどんどん配給していきたい」と意気込む。

 同作はクルド人難民問題をサーリャという埼玉県に住むクルド人女子高校生の目を通して描く。高畠さんは「難民問題を扱いながらも普通の高校生が共感できるような青春映画。主演の嵐莉菜さんも川和田監督もミックスルーツの女性で日本人でありながらルーツのため、外国人のような扱いを受けた経験も作品に生かされている。カナダにも移民、ミックスルーツの人がたくさんいるので共感してもらえるところもあるのでは」と期待を寄せる。

 同作はベルリン国際映画祭でワールドプレミアとして上映、アムネスティ国際映画賞スペシャルメンションを受賞。釜山国際映画祭をはじめ各地の映画祭で上映され注目を集めた。

 バンクーバーでの上映日は11月4日~7日。料金は、一般=14カナダドル、シニア=12カナダドル、学生=10カナダドル。日により上映開始時間が異なるので映画館のウェブサイトで確認が必要。

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