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バンクーバーで和太鼓グループ30周年記念コンサート 満席の会場に和の心を

アンコールで創立期オリジナルメンバーも参加してのフィナーレ(写真提供=ホーン裕子)

アンコールで創立期オリジナルメンバーも参加してのフィナーレ(写真提供=ホーン裕子)

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 子ども太鼓グループの「ちび太鼓」結成30周年記念コンサートが11月12日、バンクーバー郊外のニューウェストミンスター市にあるAnvil Theatre(777 Columbia St. New Westminster)で開催された。

当日朝からのリハーサルの様子

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 1993年にカナダで初の子ども太鼓グループとして結成された「ちび太鼓」。この日はジュニアメンバーたちがグループのテーマソングでもある「Chibi Taiko」で幕を開け、「Ashura」「Horsebeat 16」「Yodan」「Yatai」などバラエティに富んだプログラム全15曲で満席の観客を和太鼓の力強いリズムで魅了した。アンコールでは創立当初のメンバー3人も登場して全員で「Matsuri」を披露。会場が熱気に包まれた。

 創立者の本間しのぶさんは「コンサートの直後は片付けなどに追われ疲れ果てて内容を振り返る余裕もなかった」と長かった一日を振り返る。翌日に演奏の動画を見直し、短い期間や仕事の合間に積んだ練習の成果を披露したメンバーたちを称賛しながらも、「次の大舞台に向けて更に改善するべき点も見えた」と尽きない向上心をのぞかせる。「今の大きな願いは自分たち専用のスタジオを持つこと。自由に好きなだけ一年中どんな時間にも練習できるスペースがあれば夢のようだ」とも。

 久しぶりの演奏に参加した感想をオリジナルメンバーの一人で、この日13年ぶりにばちを持ち現役メンバーと共演したブランドン・ライリーさんは「体も痛いところはないし(舞台で)自然と体が動いたことに驚いている」としながら、「再びステージに立って素晴らしい気分だった。心から楽しんでいるのが観客に伝わっていれば。兄弟、いとこ、友だちと共に太鼓をたたけたことが本当に楽しかった。公演前の練習時間に限りがあったので現役メンバーとあまり交流できなかったのが少し残念だったが、また機会があればぜひ参加したい」と話す。

 「躍動感と共に日本人の血が騒ぐというのか自然に体が太鼓のリズムにのって動いてた」と来場したバンクーバー在住の清水恵さん。「このカナダの地で日本の伝統芸能をこのように次世代へ伝承していくことや、世界に発信していくことにこれからも励んでほしい」と期待の声を寄せた。15歳のターシャ・ジュエットさんは「ジュニアメンバーは習い始めて間もない人もいるのにうまく演奏していてすごいと思った」と話していた。

 カナダ国外に在住する家族がいるメンバーも多いため、今回の演奏はライブでの配信も実施。アーカイブは」ユーチューブで視聴できる。

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