日本のユースカルチャー・アート作品を紹介-バンクーバーで

(左から)キュレーターの高田彩さん、小林さん、師岡さんが同イベントのために来加した。

(左から)キュレーターの高田彩さん、小林さん、師岡さんが同イベントのために来加した。

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 バンクーバーのダウンタウンにある「HELEN PITT GALLERY」(102-148 Alexander Street, Vancouver)で8 月1日から、さまざまなジャンルで活躍する日本人アーティストによる作品展「コマーシャルなアート!Ocean Fresh!」が始まった。主催は、「パウエル祭」を行うパウエル祭協会。

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 同展は大衆とア-トの関係性を追求した日本のア-トシーンを提示し、ユースカルチャーに親しみを持ってもらうことを目的に行われる。コミックーアーティストの小林エリカさん、イラストレーターの師岡とおるさん、画家の郡司侑祐さん、写真家の平間至さん、アニメーターの松本力さんら日本の雑誌や広告などで活躍する5人のアーティストの作品や映像などを展示する。オープニング当日は、キュレーターの高田彩さん、小林さん、師岡さんが来加し、たくさんの観客の質問に答えるなど、現在の日本のアートシーンを紹介した。イベント名の「コマーシャルなアート」は、感覚が敏感で刺激を欲する青春時代や日常生活に入り込んだア-トを意味するという。

 バンクーバーにあるエミリー・カー美術大学卒業生で、日本の塩釜市「ビルド・フルーガス」でさまざまな公演や展示会などを行う高田さんは「アートを難しく考える人がいるが、日本の若者のように雑誌や広告、音楽など身近な所から刺激やインパクトを受けることもアートのひとつ。媒体は何であれカルチャーに興味を持たせてくれるものはアートになる。アーティストが多いバンクーバーで無邪気なものを見せたい」という。

 倉敷に住む81歳の女性の話を直接聞いて漫画で再現したという小林さんの作品は、漫画のほかにポーランド作家の詩などを引用し現実の世界を背景にアニメを織り交ぜた映像も。ほかに、格闘技とアニメ「キン肉マン」が好きで、日本の「松・竹・梅」をモチーフにキャラクターを描いた師岡さんの作品など、現代の日本のアートを紹介する上でジャンルの違う気鋭アーティスト5人を選んだという高田さん。師岡さんは「作品を同世代の人たちに見て楽しんでもらいたい」と話す。「自分が学んだバンクーバーで、好きなアーティストらと一緒にたくさんの助けを借りて展示会ができてうれしい。期間中は、会場に常駐するので気軽に遊びに来てほしい」(高田さん)と話す。

 期間中、アーティストのCDやDVD、本の販売も行う。開催時間は、火曜~土曜の12時~17時。8月15日まで。

ビルド・フルーガス祖母の家のリビングルーム」をイメージした空間で手作り作品展(バンクーバー経済新聞)ガスタウンで「工事」をテーマにパフォーマンス-異分野アーティストがコラボ(バンクーバー経済新聞)

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