ブリティッシュ・コロンビア州の動物保護団体「BC SPCA(Society for Protection of Cruelty to Animals)」は11月12日、犬好きの独身男女を対象としたお見合いイベント「Must Love Dogs」をバンクーバー・ダウンタウンのCoast Plaza Hotel & Suites(1763 Comox Street, Vancouver、TEL 604-688-7711)で開催した。
同団体では、ファンドレージング・イベントとしてこれまでウオーキングイベント「Paws For A Cause」などを企画、開催してきたが、「お見合いイベント」は今回が初。「活動を支えるボランティアメンバーのアイデアが発端となった」(同団体スタッフAnjiさん)という。
会場には20~40代の愛犬家約150人と自慢の愛犬100匹以上が集まり、参加者たちはさまざまなアペタイザーとドリンク類、犬たちは地元の犬専門ベーカリー「Three Dog Bakery」提供のクッキーなどを立食カクテルパーティー形式で楽しみながら、和やかな雰囲気の中イベントが進行した。
参加者たちが互いに早く打ち解けられるように、イエールタウンの犬専門ブティック「Barking Babies」提供による「Dog Fashion Show」や、犬関連の著書で知られる心理学者Stanley Corenさんのトークコーナーなども企画され、会場には飼い主と愛犬たちの歓声があふれた。
視聴者参加型のお見合いテレビ番組「The Dating Game」を真似たゲームコーナーでは、特別ゲストとして地元プロフットボールチームBC Lionsの新人プレーヤーJason Arakgi選手も参加して会場を盛り上げた。ついたて越しで顔の見えない女性参加者たちに対して、「自分を犬に例えるとしたら、どんな種類の犬?その理由も教えて」「愛犬を連れて一緒に休日を過ごすならどこで何をしたい?」など犬に絡めた質問が続く中、「私はシュナウザー。いつも元気でスタミナがあるから」とウイットに富んだ女性参加者の答えも飛び出して笑いを誘う場面も。
同団体広報のLorie Chortykさんは「犬は私たちにとって、家族同然の大事な存在でありパートナー。ある調査によると、ほとんどの愛犬家は、相手が自分のペットと合わないと分かった段階でその人との付き合いをやめてしまうという結果が出ている。今回のイベントでは、その条件はまずクリアした相手が集まっているので、自然と話が弾むはず」と話す。
「とても面白い企画だと思う。普段はカジュアルな服装でドッグパークに散歩に出かけて、ほかの飼い主さんたちと犬の話で盛り上がるけれど、今日はちょっとおしゃれをしてダウンタウンのホテルに愛犬同伴というのは雰囲気が違ってワクワクする」と話すのは、4歳になる愛犬を連れて参加したDaynaさん。「自分はシャイな方だがけれど、犬同士の方が積極的にあいさつを交わそうとするので、初めて会った男性とも会話のきっかけを作ってくれる」と笑顔を見せた。
同イベント参加料(1人=100カナダドル)のうち、55カナダドルは同団体の今後の活動資金に充てられる。