ガスタウンのイタリアンレストラン「iNCENDiO」(103 Columbia Street, Vancouver、TEL 604-688-8694)が昨年初めの火災以来、約10カ月ぶりに営業を再開し、本場のピザやパスタを味わえる店として地元客でにぎわっている。
バンクーバーの観光名所としても知られるガスタウンの東端に位置する同店は、築100年以上で市の歴史的重要建築物に認定された建物の1階部分を占める。2,500平方フィートの店内は、建築当初からのオリジナルのレンガ造りで落ち着いた雰囲気を残しながら、モダンな照明やアートでアクセントをつける。
以前と比べてバーエリアを充実させ、従来のテーブル席54席のほかにカウンター12席を設けた。シェフらが手際よくピザやパスタを作る様子が客から見えるようにデザインしたオープンキッチンは開放的なイメージを演出する。夏にはパティオに30席も設ける予定。
火災で灰まみれになってしまったテーブルやいす、床の木材などは、すべてきれいに磨き上げて再利用した。「昔ながらの温かい店内の雰囲気を大切にしたかった」と話す業務部長のDonさん。「以前からの常連客が再開するのを心待ちにしていてくれたので、1年かからずに再オープンできたことはとてもうれしい」とも。
人気メニューは、ハーブのきいた「特製ミートボール」(7カナダドル)、ピザの定番メニュー「カプリチョーザ・ピザ」「プリマベラ・ピザ」(Sサイズ=14.99カナダドル、Lサイズ=23.99カナダドル)のほか、ピリ辛クリームソースが好評の「オーリーンズ・パスタ」(16.99カナダドル)や激辛タイカレーソースの「ロティーニ・ドラゴンズ・ブレス」(16.99カナダドル)など。ドリンク類は、赤白合わせて約30種類のワインを手ごろな価格(ボトル=33~45カナダドル)で提供するほか、ビールもヨーロッパの珍しい銘柄などを多く取りそろえる。
Donさんは「夏の観光シーズンには旅行客も当然増えるとは思うが、基本的に地元のビジネスや新しく建設されたコンドミニアムに住む人たちなどを主にターゲットとしている。コミュニティーの社交の場として、地元に密着した店を目指したい」と今後の抱負を語る。
営業時間は、月曜~木曜=10時~15時、17時~22時、金曜=10時~15時、17時~23時、土曜=17時~23時、日曜=16時30分~22時。デリバリーも受け付ける(17時~21時45分、TEL 604-310-3473)。