パラリンピック日本選手団がバンクーバー入り-現地日本人コミュニティーが歓迎

バンクーバー国際空港到着後、地元の日本人応援団から手作りのプレゼントを受け取るアイススレッジホッケーの遠藤隆行選手。撮影:竹見脩吾

バンクーバー国際空港到着後、地元の日本人応援団から手作りのプレゼントを受け取るアイススレッジホッケーの遠藤隆行選手。撮影:竹見脩吾

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 バンクーバー・パラリンピックに出場する日本代表選手団が3月6日、現地入りした。アイススレッジホッケー、車いすカーリングの選手たちを空港で出迎えたのは、地元の日本人コミュニティーを代表して駆け付けたリッチモンド在住の庄司さん親子。花束と手作りの日の丸の小旗1,000本を選手団に手渡した。

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 日本語学校をはじめとするコミュニティーでのボランティア活動に積極的に参加し、多忙な毎日を送っている母親の千佳さん。約3週間前に「パラリンピックの代表選手たちの力になれることを何かしたい」と思い立ち、早速今回の「旗作りプロジェクト」に取り掛かった。

 スティーブストン日本語学校の中元優子元校長夫婦の賛同を得て、長女の蛍乃佳(ほのか)ちゃん(8)と一緒に4人で地道な作業を続けた。コピー用紙は同校から、割りばし500膳はリッチモンドの日本食レストラン「Takeya Sushi」が快く寄付してくれた。仕上げの段階では、バンクーバー近郊にある日本語学校のうち11校の子どもや先生たちも協力。旗の真ん中の部分に赤い丸を書き入れたり、赤い画用紙を切り抜いて貼ったりして「手作り応援日の丸」が完成した。

 出来上がってみると、それぞれの旗には思い思いの応援メッセージやイラストが加えられていた。「本数を数えながら、1,000通りのメッセージを読んでいたら自然と涙が出てしまった」という千佳さん。空港に来る前に花屋に立ち寄り作ってもらったブーケは、オリンピックの表彰式でメダル受賞者に渡していた花束をイメージし、さらに幸運を意味するテントウムシも飾って選手たちの活躍を祈る思いを込めた。「会場内でも会場外でもうるさいくらい応援するつもり。今回パラリンピックの選手たちをサポートできたことを誇りに思う」。

 空港到着後、選手村への移動前に心のこもった手作りのプレゼントを受け取ったアイススレッジホッケーのキャプテン遠藤隆行選手は「地元のサポートはとてもありがたい。自分たちにとって大きな力になる」と感激した様子。「試合会場にもぜひ多くの人に見に来てもらえればうれしい」と笑顔で呼びかけ、お返しに「チーム全員からです」と、集合写真とサイン入り色紙を贈った。

 同大会は、3月12日に開幕。アルペンスキー、クロスカントリースキー、バイアスロン、アイススレッジホッケー、車いすカーリングの5競技に43カ国から約600人の選手が集まり、10日間の熱戦を繰り広げる。

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