バンクーバーのサイエンスワールド(1455 Quebec St. Vancouver)で10月19日の10時19分、地震防災訓練「Great BC ShakeOut」が行われた。
この日、州全土の教育機関や企業で一斉に行った同訓練。毎年1回10月の第3木曜に実施しており、今年は過去最大の88万6000人が参加を表明した。
BC州沿岸はファン・デ・フーカプレートと北米大陸プレートという2つのプレートがあり、年間約3000の地震が起きている地震多発地帯。当日会場で訓練を共催したサイエンスワールドのスコット・サンプソン館長は「いつ大きな地震が起きてもおかしくないといわれて久しいが、危機を実感している人は少ない。地震や津波について知り、災害発生時にどのように行動すべきかを知っていることが身を守ることにつながる」と訓練の必要性を強調した。
地震発生時の行動を「Drop(しゃがむ)」、「Cover(覆う)」、「Hold On(つかまる)」の3段階で説明。まず低い姿勢になり、頭や身体を落下物などから守るために机の下に入るか腕で覆い、揺れが収まるまで机の足などにつかまることを推奨している。
この日会場に訪れた地元の小学生たちも、10時19分に流れた「地震発生」の訓練用アナウンスを聞くと、すぐに遊んでいた手を止めて近くのテーブル下に逃げ込み、足につかまって訓練終了の声までじっとしていた。
会場にはBC州近辺のプレートを表示したマップ、非常時用の防災セットの見本、震度8まで実感できるシミュレーターなども設置し、多くの人に「地震対策を先延ばしにしないで」と呼び掛けた。