バンクーバーの代表的なスポーツ娯楽施設BC Place Stadium（777 Pacific Blvd., Vancouver）が、2010年バンクーバー冬季五輪開催に向けて大規模な改修工事を行うことになった。

　同工事は2段階に分けて行う予定で、オリンピック開催前に座席や洗面所、売店などの施設内設備と屋根の裏張り強化を、オリンピック終了後に開閉式の屋根への全面取り換えに着手する。

　屋根の開閉システムを取り入れることにより、現在の年間エネルギー消費量の3分の1（＝53万5,000カナダドル相当分）を節約できることになるという。太陽熱や地熱発電の利用についても検討中。

　Gordon Campbellブリティッシュ・コロンビア州知事は「今回の改修工事を行うことにより、スタジアムでのエネルギー消費率も大きく改善し、世界レベルの競技で使用可能な施設として今後30年は寿命が延びる」と話す。

　2011年初めに屋根の取り換え工事を終了し、同年夏にはプロサッカーチームVancouver Whitecaps FCが試合を行う予定。Bob Lenarduzzi社長は「BC Placeを本拠地とすることでMLS（メジャーリーグ・サッカー）への昇格を確実にすることができる。新しくなったスタジアムでサッカーだけでなく、より多くの国際レベルの競技やイベントが開催可能になるはず」と話す。

　現在、同スタジアムを本拠地とするプロフットボールチームBC LionsのBob Ackles社長兼CEOは「過去25年間ホーム・スタジアムとして使ってきた場所なので思い入れがある。屋根が開閉式になることで、夏の夜に屋外でのプレーも楽しめるようになることは、ファンにとっても選手たちにとってもうれしいこと」と期待を寄せる。

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