バンクーバー郊外で「サステイナブル建築」をテーマに展示会

展示物を熱心に見学する来場者ら。

展示物を熱心に見学する来場者ら。

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 「サステイナブル(持続可能な)建築」をテーマにした展示会「Sustainable Architecture-Past, Present and Future」のレセプションが10月18日、Surrey Art Gallery(13750 - 88 Avenue, Surrey、TEL 604-501-5566)で開かれた。

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 同展は、UBC(University of British Columbia、ブリティッシュ・コロンビア大学)の建築学部やBC州建築学会をはじめとするサステイナブルなデザイン建築を追求する団体の協力を得て、同ギャラリーが企画した。

 会場では、カナダ各地の過去、現在、未来にわたる55の建築プロジェクトに関する写真やパネル、ミニチュア模型などを、「41º to 66º: Regional Responses to Sustainable Architecture in Canada」、「Building Green: A.B.C. Showcase」「Regenerative Architecture: Visions of the Future」の3つのエリアに分けて公開。「それぞれの建築物が審美的・機能的・社会的・経済的に果たしている役割」「地理や気候に合わせた最新建築システムや材料、デザイン」について学ぶことができる。

 レセプションでは、「41º to 66º」のキュレーターを務めるJohn McMinnさんが自身の展示についてスライドショーで簡単に紹介した後、展示作品について説明を加えながらツアーを行った。「最新の技術を用いておしゃれな建物を作ることも素晴らしいが、昔からの知恵が詰まった地元の文化や景色に溶け込んだ建築物を大切にしていくことの重要さも伝えたい。これから新しく作るものは、時間がたって古くなった時に取り壊されるのではなく、地元の人に愛されて保存され続けるものでなければ」と話すJohnさん。集まった約70人の来場者の中には、Johnさんに熱心に質問する姿も見られるなど、環境を考えた建築への関心の高さがうかがえた。

 同ギャラリーのLiane Davisonさんは「今回のテーマ『サステイナブル』は展示作品だけに留まらず、作品の展示方法にも生かされている」と紹介し、「リサイクル可能、またはコンポスト可能な材料で出来た『エコ・ボード』を使用した展示をこれからも続けていきたい」と、環境にやさしいギャラリーを目指す意気込みを語る。

 会場を訪れたサレー市会議員Marvin Huntさんは「この数年のサレー市の成長は目覚ましいものがある。新しい住宅やビジネス街の建物の増加にあたり、今回の展示から得られる知識をどんどん生かしていくことが地球環境との共存には不可欠」と話す。

 開館時間は、月曜・金曜=9時~17時、火曜~木曜=9時~21時、土曜=10時~17時、日曜=12時~17時。祝日休館。12月21日まで。10月30日と11月27日には、同展に関するゲスト・スピーカーを迎えての講演会も予定している。19時~21時。入場無料。

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