バンクーバーのヘイスティングストリート沿いに9月8日オープンした本格タコス店「La Taqueria　Pinche Taco Shop」（322 W. Hastings, Vancouver、TEL 604-568-4406）が、連日地元客でにぎわっている。

　共同経営者のMarcelo RamirezさんとRafael Cuellarさんはメキシコ出身。「バンクーバーで食べるタコスは自分たちが知っているタコスとは全く違う」と、「本場メキシコの味」を提供するレストランを目指して、現地の屋台巡りをしながらレシピを集めた。忙しいときには1日約900個のタコスが売れるという。

　500平方フィートの店内はカウンターの18席のみ。レンガ造りの壁とシンプルな内装は、「まさにメキシコの町に並ぶこぢんまりとしたタコス屋のイメージ」（Rafaelさん）。外壁には、地元のアーティストSteve Williamsさんがメキシコ文化を象徴する聖母像「Virgen de Guadalupe（バージン・デ・グアダルーペ）」を描いた。

　直径約12センチのソフトタコス生地に、フリーレンジの豚肉、牛肉、鶏肉とオーガニックの野菜を合わせてトッピングしたメニューは全部で12種類。値段は、肉入りタコス1個＝2.5カナダドル。ベジタリアンタコス1個＝2カナダドル。4個セット（組み合わせ自由）＝9.50カナダドル。チーズケサディア（4カナダドル）にはタコスの中身を追加することも可能。肉入り＝プラス1.50カナダドル、野菜入り＝プラス1カナダドル。

　人気メニューは、「Pollo Con Mole（鶏肉のカカオ煮込み）」「Rajas Con Crema（チリのクリームあえ）」「Al Pastor（スパイスに漬け込んでローストした豚肉）」など。好みに合わせてライムを搾ったり、3種類の特製ソースで辛さを調節したりできる。想定客単価は約8～10カナダドル。

　レジ横に置かれた店名の入ったカードには、裏面にサソリや人魚、悪魔などカラフルな絵柄がデザインされており、「全種類そろえたら一緒にメキシコのカードゲームができるよ」（Rafaelさん）と遊び心も。

　「今の店舗を広くするのではなく、新しいロケーションに同じくらいの規模で『ちっぽけなタコスの店（Pinche Taco Shop）』の数を増やしていきたい」と今後のビジネス展開に意欲を燃やすRafaelさん。「今まで食べたことのない新しい味、本物の味をぜひ試してみて」と来店を呼びかける。

　営業時間は月曜～水曜＝11時～19時、木曜～土曜＝11時～22時。日曜定休。