カナダの建国記念日「カナダデー」を祝うイベントが7月1日、国内各所で行われ、バンクーバーではメーンイベントの一つであるダウンタウンパレードに日系グループ率いる日本のみこしと盆踊りが登場した。
カナダでオリジナル盆踊り「バンクーバー音頭」を披露する日本人グループ
パレードはダウンタウンのジョージアとブロートンストリートから始まり、ランドマークとなっているカナダプレイスまでの間で行われ、バンクーバーの多様な文化を象徴するコミュニティーグループ61組がそれぞれの特色を出しながらパフォーマンスを行い、ダウンタウンには昨年も25万人が集まる一大イベントとなっている。
日本の「盆踊り」がカナダデーパレードに参加するのは今年で3回目。東日本大震災後、パレード主催側からバンクーバーでアートパフォーマーとして活躍する平野弥生さんのカンパニー「Yayoi Theater Movement」に参加の呼び掛けがあり、「日本を元気付けるためと、カナダの方たちからの義援金などの協力に対して感謝を表そう」と参加。さらに昨年からはバンクーバーのみこしの会「楽一」のみこしもパレードを先導し盛り上げている。
披露する「バンクーバー音頭」は完全オリジナル。平野さんが振り付けを考案し、曲は日本の作曲家、園田容子さんが担当した。「初めてカナダデーパレードに参加したとき阿波(あわ)踊りを踊ったが、なかなか前に進まず大変だった。前に追い付くのに必死だった。だから、今回の盆踊りの振り付けではとにかく前に進むことを念頭に考えた(笑)」と平野さん。
当日はボランティアを含め、盆踊りダンサー約120人が浴衣や法被を着てパレードに参加。パレードに参加した盆踊りダンサーたちは「本当に良い経験をさせていただいた。来年も出たい」と口をそろえ、盆踊りリーダーの平野さんは「今年は、いつまでも寒くて、どうなることか、と心配したが、お天気も良く、暑くなって良かった。今年の参加者は、学生さんやワーホリの日本人が多く、皆さんの良い思い出になったと思う。浴衣や法被で、またみこしの方たちの掛け声に日本の元気をもらった。日本の皆さんにもその元気を送りたい。4年後、建国150周年までは頑張りたい」とも。