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バンクーバー国際映画祭で「スパゲティコード・ラブ」上映 丸山健志監督が質疑応答

丸山健志監督映画「スパゲティコード・ラブ」(写真提供=VIFF)

丸山健志監督映画「スパゲティコード・ラブ」(写真提供=VIFF)

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 開催中のバンクーバー国際映画祭で、東京の若者たちをリアルに描く映画「スパゲティコード・ラブ」を上映され、来加は実現しなかったが丸山健志監督が質疑応答した。

「スパゲティコード・ラブ」の一場面

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 アイドルに思いを寄せるフードデリバリーの配達員、カメラマンとしての壁にぶつかっている男、SNS上では多くの友だちがいるが本当の友だちがいない男、彼氏がいながら援助交際を続けるモデルの女性、進路に悩む高校生など、東京を舞台に13人の若者たちの姿を描く作品。不本意でも誰かとの繋がりを継続し、今の居場所に悩みながら生きるそれぞれの人生が「他人」なのにプログラミングの「スパゲティコード」の様に絡み合い続いてゆく様を描く。

 作品には、カメラマンの撮影シーンやパーティーとともに狭いアパートや夜の街など、華やかなだけではない東京の様々な姿が登場する。自身も「東京に住んで20年が経った」という監督は「(自分の東京への)全ての思いを反映しています。だからこそ、これだけの複数のエピソードが絡まっているのかも知れません。東京は夢を叶える場所であり、恋愛する場所であり、誰かに傷つけられる場所であり、どんな自分にもなれる場所です。カオスそのもので、日々の感情がアップデートされていく感覚もこの映画に込めました」と話す。

 「思いもよらないこと」が起きるエンディングに関しては「結末の前まではリアル一色で、現実で起こらないことは描いていないです。ですが、映画だから起こせる奇跡というものがあると思っています」とエンディングに込めた思いを明かす。「もがき苦しんだ先は決して悪いことばかりじゃないし、美しさに溢れているはずです」とも。

 映画を観る若者たちには、「今、ここにある日常を肯定して欲しいなと思っています」とメッセージを送る。「この映画には悩みもがきながら苦しんでいる若者たちがたくさん出てきます。そんな彼らを見て、悩みを抱え苦しみながら生活することは誰でもそうだし何にも間違っていないよと」感じてほしいと話し、「そして、ストーリー、映像、音楽、ファッション、アート、空気感、そんな映画マジックでこの日常に少しでも愛おしさみたいなものを感じとってもらえれば嬉しいです」と期待する。

 「スパゲティコード・ラブ」の映画館上映は10月9日、10時30分から。VIFFストリーミングプラットフォームのVIFF CONNECTでは映画祭期間中オンライン視聴が可能。チケットは映画館上映=13カナダドル、オンライン上映=10カナダドル。11日まで。

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