2010年冬季オリンピック開催まであと1年を切った3月3日、バンクーバーオリンピック委員会(VANOC)が開会式・閉会式でのパフォーマー募集を公式サイト上で開始した。書類審査後、5月に開始するオーディションで採用者を決定。リハーサルは11月から始まり、クリスマス・年末年始も含めて週2回、計100時間以上かけて準備を整え、本番に臨むことになる。
式典では、音楽やダンスを通してカナダの「物語」を表現する壮大なショーを繰り広げる予定で、約4,500人のパフォーマーが必要となる。「前回の北京五輪のように、ただ規模が大きいだけのものではなく、すべて人の手による温かみがあり、感動的で一生心に残るものにしたい」(プロデューサーDavid Atkinsさん)。
VANOC最高経営責任者のJohn Furlongさんは「この世紀の大イベントの成功は、ボランティアの力なしではあり得ない。競技に参加する選手たちとは別の意味での立派な『オリンピアン』を目指して参加してもらえれば」と積極的な応募を呼びかける。
VANOC式典関連副責任者のDavid Guscottさんは「ダンサー、スポーツ選手、ミュージシャン、俳優などジャンルや経験を問わない。積極的で個性とパワー、さまざまな才能に満ちたやる気あふれる人を求めている。世界中が注目するオリンピックの目玉となる祭典で、一生思い出に残る貴重な体験ができるはず」とも。
1988年カルガリー五輪の開会式に参加したWendy Tynanさんは「自分の人生を大きく変えた経験だった」と当時を振り返る。「人前で演じることの楽しさを知ることができただけでなく、ボランティアの大切さを学ぶことができた。これからもずっと何かの形でボランティア活動を続けていきたい」と話す。
応募資格は2009年5月1日までに17歳以上であること。カナダ国外からの応募も可能だが、オーディションやリハーサルにすべて参加できることが条件で、交通費、宿泊費の支給はない。17歳以下のパフォーマー出演の可能性については、現在検討中。開会式は来年2月12日、閉会式は同28日、BC Place Stadium(777 Pacific Blvd., Vancouver)で行われる。