3月28日20時30分から1時間の間バンクーバー市内各地では大規模な消灯が実施された。実施は、2007年にシドニーで始まった地球温暖化防止キャンペーン「アース・アワー(Earth Hour)2009」に賛同したもので、バンクーバー市役所をはじめ、大学キャンパス、参加レストラン、デパート、民家などが1時間にわたり照明を落とし、省エネルギーの重要性を訴えた。
「アース・アワー」は開始当初、オーストラリア国内のみのイベントだったが、2008年には世界規模のイベントに広がり、カナダ、日本、コペンハーゲン、タイ、アメリカ各地など35カ国以上、5,000万人が参加。今年はさらに参加国、地域が増え、83カ国2,700以上の都市が参加を表明した。
バンクーバーは昨年に引き続き2度目の参加。電力供給会社BCHydroの調査では昨年の「アース・アワー」実施中には2%の電力消費減につながった。今年は主催者WWFカナダのウェブサイトで市役所、UBC、ダウンタウンのハーバーセンタービルなどの主要ポイントでの消費電力の実況を随時グラフで中継し、その効果をアピールした。
「アース・アワー」に参加し、実施時間中はキャンドルディナーを行ったバンクーバーのレストラン「NU restaurant + lounge 」(1661 Granville St. Vancouver)マネジャーのAndyさんは「実施時間帯は約100人のお客様がいたが、ほとんどの方がこのイベントを知って予約を入れていた。昨年よりも確実に、このイベントの認知度が上がっている。実際1時間が終わった後も電気はそのままにしてほしいとの要望が多くあった。もちろん来年も参加するつもり」と話す。
West Point Grey Prebyterian Church (4937 West 12th Ave. Vancouver)では教会メンバーが地域に参加を呼びかけたイベントが行われた。宗派にはこだわらず、地球人として個人レベルでできる事を考える日にしようとの試み。女性参加者の一人は「教会メンバーではないが、アース・アワーのイベントと聞いて参加してみた。8時半という遅い時間なのに地域住民がたくさん歩いて集まって来ているので感心した」と話す。