バンクーバーのグラフィックデザイナーEric Wilsonさんが立ち上げたアーティストのためのコミュニティーサイト「Artevist」がコンテストを通して人気の高いエコ素材のメッセージTシャツを商品化する活動で注目を集めている。

　「Artevist」とは、「Art（芸術）」と「Activist（活動家）」 を組み合わせた言葉。サイト上でアーティストが環境、教育、人権等の問題に関する意見を交換・議論するコミュニティーで、70カ国以上、約1,800人の会員で構成される。活動の一つにTシャツのデザインコンテストがあり、環境問題などへのメッセージが込められたデザインを募集している。会員はデザインに投票しコメントを残すことができる。投票数の多い作品はTシャツとして商品化される仕組み。

　これまでに商品化されたTシャツは6種類。木の根の部分が自転車になっているデザインのTシャツ「Tree‐bicycle」には「Show your love for the earth by riding a bicycle.（自転車に乗って地球への愛を見せてよ）」 というメッセージが込められている。シンプルでユニークなデザインが支持を集めた。4月下旬に販売を開始する新作8点の中には、白熊の体が溶け困惑した表情で温暖化を訴えるデザインのものも。

　Tシャツの素材にはオーガニックの竹や綿、プリント用のインクには油性インクではなく水性のものを使用。売り上げの1％を環境保護団体に寄付するなど環境支援にも貢献する。Ericさんは「世の中にあるTシャツを良く見ると、それらにはほとんどメッセージがない。意味や目的のあるTシャツを作りたい」という思いから2年前に活動を開始した。「Tシャツの素材やインク、配送に至るまですべてが環境のことを考えた持続可能なもの。製品は少し割高だが、質が良く、環境にやさしいTシャツ」 （同）とも。

　販売はオンライン上で行い、価格は27～34米ドル。サイズは男性用・女性用がありXS～XXL。北米内は送料無料。日本への送料は4.95米ドル。