「ハッピーエンドで終わらないプリンセス」がテーマの写真展-リステルホテルギャラリーで

「(今夜は酒が必要な)シンデレラ」はイーストヘイスティングのパブで撮影された。「She had a really bad day...」(Dinaさん)

「(今夜は酒が必要な)シンデレラ」はイーストヘイスティングのパブで撮影された。「She had a really bad day...」(Dinaさん)

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 The Listel Hotel(リステルホテル、1300 Robson Street)内1階、ロブソンストリートに面するギャラリースペースで11月20日、童話のプリンセスをモチーフに現代の女性の直面する問題を表現した写真展「Fallen Princess」が始まった。

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 作品は9点でバンクーバーのフォトアーティストDina Goldsteinさんが、バンクーバーやロス・アンゼルスなどで1年半をかけて撮影した。すべての写真にはおとぎ話の主人公が登場し、現代ならではの女性の悩みを皮肉やユーモア、悲しみとともに表現している。

 ファストフードの入ったバスケットを手に、太った赤ずきんちゃんがドリンクを飲みながら歩いている作品は、肥満と「それでもファストフードに頼らずにはいられない女性」を表現し、撮影はバンクーバーのスタンレーパークで行われた。

 作品はほかに、両手に子どもを抱きかかえ生活に疲れた顔で居間に立つ白雪姫(横では王子様がいすに座ってテレビを見ている)。場末のバーで酒を手にうなだれて座っているシンデレラは治安の悪い地区で有名なイーストへースティングのパブで撮影した。好奇の目でシンデレラを見る男たちはモデルではなく実際の常連客。フィクションとノンフィクションのギャップに来場者からは笑いや多くの撮影秘話を求める質問がアーティストに向けられた。

 コンセプトは「現実では『めでたし、めでたし』『ハッピーエンド』では終わらない女性の論点」。「多くのおとぎ話を見ている4歳の娘と乳がんを発症した母親が作品のアイデアを考えるきっかけとなった」と話し、「表現した一つひとつの作品や問題はどの国にも共通するもの。どこに住んでいても共感できるものでは」と日本の女性たちにもメッセージを送る。

 展示期間は1月初旬まで。入場無料。

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