3月21日、バンクーバーパラリンピック最後の競技となったクロスカントリースプリント男女1キロで日本は新田選手が男子立位で2個目の金メダル、立位の太田 渉子選手が銀メダルを獲得した。
同競技では日本チームの全クロスカントリー選手が出場し、女子視覚障害で鹿沼由理恵選手が7位入賞、女子立位の出来島桃子選手が11位、男子立位の滝上賢治選手が14位、男子座位の久保 恒造選手が21位、男子立位の佐藤圭一選手が26位、男子座位の長田弘弘幸選手が34位の結果となった。
パラリンピック前半、メダルがなかなか出ず苦しい日々が続いていたクロスカントリーチームだが、最後の3、4日は家族や友だち、チームメートやワックスマン山田琢也さんの支えがあり、気持ちを切り替えレースに臨むことができた。「この4年間やってきてよかった。選手をやめようと思ったこともあったが、いろんな人に支えられた」と2個の金メダルを獲得した新田選手が感謝の気持ちを込めて強く話し、「チームメートも応援してくれた。(彼らの)おかげ。喜びをみんなで分かち合いたい」とも。
銀メダルを獲得した太田選手は、表彰台で音楽に合わせジャンプをして喜びを表現した。「どっか悔しさが残っているが、チームの力でがんばれた。(一足先に金メダルを獲得した新田選手の)金メダルの力をもらった」とチーム力での勝利を強調した。
表彰式後、クロスカントリーの荒井秀樹監督が観客席にまわり、二人が獲得した金メダルと銀メダルを観客たちに手渡して写真撮影した。
「長田選手は、パラリンピックの歴史を作ってくれた。次の世代にもパラリンピックの世界を知ってもらいたい」と太田選手。今回のバンクーバーパラリンピックで引退を考えている長田選手と太田選手は4月に福島県で行われるジュニアキャンプに参加を予定している。